もくじ

 クリックしていただくと、その部分にぴゅ〜んととびます。

 1・一口にお香といってもいろいろありますよね
         「お香、アロマ、フレグランス、インセンス・・・呼び方だってさまざまです。」

 2・なぎがお香にはまったきっかけ
         「今大学生ですが、はまったのは中学生の時。早5年がたとうとしています。」

 3・お香の「かたち」について〜その1〜
         「私がおもに焚くお香は、ここで紹介しているタイプのものです。」


 4・お香の「かたち」について〜その2〜
         「ポピュラーなものと、全然知らなかったものも少し。ペーパータイプのお香・・・ご存じですか?」

 5・お香の「かたち」について〜その3〜
         「その1、その2では語らなかった、そのほかもろもろについて。」

       
       
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 1・一口にお香といってもいろいろありますよね  お香→線香  おいおいおい。  うちは確かにお香について専門家でもなけりゃ、「自称」マニアにすぎない、ひよっこですよ。  でも、世の中案外、こんなひよっこでもアホらしいと思うような誤解がうずまいているもんですよ。  しょっぱなから何怒ってんのかと思われそうですけど、たとえば、これはどうですか?  「あいつは本読んでるからまじめや」とか。  「あいつはちゃらちゃらしてるから、こわいやつや」とか。  「あの子の母親は●×やから、あいつも同じや」とか。  冷静に考えれば「ちがう!」とわかるのに、実際はなかなか気付かないものです。  お香は別に人間関係でも何でもないけれど、言わせてもらえば、  お香はリラクゼーションアイテムの中で特に誤解されまくっている    ・・・んです。  お香が好き、というと、  「古臭い」「おば〜ちゃんみたい」「辛気臭い」  というイメージが常に付きまとっていて、もう腹立ちますホンマに!  同じ「香り」でも、  「アロマ」「フレグランス」なら受けがいいのに何でお香やったらあかんのや〜〜〜〜!!!  地元の海あるいは家の裏の山にむかって、「あほ〜〜〜!!!」と叫びたい気持ちに何度捕らわれたことか!  何でお香がこんなイメージ持たれがちなのか調べてみると、 すぐにわかりました。  明治時代のある事が原因で、それまでは趣味や儀式で焚かれていたのに、仏事に使われるのが主となったから  単純明快でしょう?  で、「ある事」が何か、ですが・・・    何でだと思います?あなたも知りたいと思いませんか?    後でお話いたします(笑)  あぁぁブラウザを閉じないで!お願いします、待ってください!  ・・・え〜と。  そもそもお香の香りをかぐ事を、「香を聞く」と言うことはご存知ですか?  「香道」というものの専門用語ですが、あなたはご存知でしたか?  香道とは、茶道よりよっぽど早く、室町時代に足利義政により、確立されたものです。    とはいえ、なぎも体験したことはないですが(爆)  ゆかしい言葉ですよね。    かぐ、というのなら、おハナをひくひくさせて懸命に「かぐ」姿をイメージします。  しかし、聞く、という言葉でなら、静かにゆったりと落ち着いて香りを「楽しむ」姿が浮かびませんか?  これは言うのも正直言って忌々しいのですが、お香は体に悪いと信じている、言わせてもらえばおろかな人がたくさん存在するようです。   言葉悪いですが、なぎは無意識にキツイ事さらっと言う性格のようですから、(自覚2割、あとは友人や家族からの指摘8割)  そりゃ、ケムリを思い切り鼻から吸いこみゃ、むせるでしょうよ。  香りを感じようと「嗅いで」しまえば、体に悪いかもしれません。  てか、ノドに悪いです。それは認めます。  でも、お香は「聞く」んです。  タバコみたいに体の中に直接取り込みまくるわけではないんです。  ちょっと離れたところに置き、漂う香りを静かに静かに楽しむためのものです。  お香は体に悪いからと言いふらして得意げなツラするんなら、これぐらいの事調べて言っていただきたい。  そう思います。  香道なんていうものが確立されている時点で、そこに気づいていただけたら・・・  切に、そう思います。     この室町時代に香道が確立されるにいたるまで、さまざまな歴史があったのですよ。  その歴史、そしてそれ以降の歴史、そして人々の想いがお香にはあります。  そして、今私たちはこの時代でお香と出会った・・・  このサイトは、なぎの趣味のサイトです。  趣味で、あなたも心ゆくまでお香を楽しみましょうよ、というサイトです。    ただ、それを語るにはまず歴史だって語ってみても面白いです。    そして、歴史をひもといて作法に凝り固まるでなく、自分流に楽しむのもまた乙なものです。  これ、案外おもしろいですよ。  あんまり高価なお香、伽羅(きゃら)が、「ワイロ」としての意味に使われたりとか(笑)  もくじにとぶ  トップページにもどる  2・なぎがお香にはまったきっかけ  元々、なぎはお仏壇の香りが好きでした。  というより、お線香の香りが好きだったんです。  「お線香の香りやわ〜」とか言って、お仏壇の部屋で1人ではしゃいでいました(笑)  そんな事言ううちに、中学生になりました。  そして、中学からは、とても恐ろしいイベントが始まります・・・  そう、定期試験です。  いい成績をとりたいなぎは、それまでは「勉強ってなぁに」状態だったのに(汗)、一生懸命勉強し始めました。  そんな私に、父からのプレゼントがあったのです。    それは突然のことでした。  父は、なぎがお香(当時はお香といえばお線香だと思っていた)が好きなことを知っていました。  なので、お皿に灰をいれ、その上に火をつけた、いい香りのお線香をおいて、勉強部屋にもってきたのです。  それは、これでした。 日本香堂 かたりべ ラベンダー  値段もそんなに高くはないこのお線香、父からすればずいぶんお手軽に思えたようでした。  実際とてもいい香りでしたし、お香をたくとき、  「けむたい!」  と言って嫌がる人のために、このお香は煙の量がセーブされていました。  どうです?煙が目に入るといたい、と言う人だって大丈夫ですよ。  それでいて、いい香りはちゃんとするんですから。  そもそもラベンダーの香りといいますと、リラックス効果があるとして、人気のある香りの一種です。  紫色がそんなに好きではなかった私も、ラベンダーの色だと思うと、ちょっと紫が好きになったりしました(笑)  不思議とあの香りをかいでいますと・・・勉強のストレスが飛ぶんですよ。  たかがお香で、たかだか香りで、ストレスが飛ぶということを知ったのは、あの時が初めてでした。  ・・・と、父に言いますと、私が喜んだのを喜んだ父は、  「これも買ってきたで!」  そういって・・・   日本香堂 かたりべ ひのき  以前、なぎが「ひのきっていい香りしたな」と言っていたのをガッチリ覚えていたようです。  どっちかというと、ラベンダーよりひのきの方が、やさしい香りがしたように感じます。  上記2つに不満があるとするならば・・・  「本格的な香りと比べると、やっぱり・・・」  って感じてしまうことです。  でも・・・お手軽に楽しめるし、「本格的なものと比べると」多少劣るぐらいですから、別に何てことはないわけです。  しかも当時の私は、そんな「本格的な香り」なんて知りませんでした。  「入門書」ならぬ、「入門香」だったな、あれは、と思います。  それに、本格的なものは、繊細な違いというものがあると感じます。  あなたのお鼻が慣れないうちは、これから入ってもいいんではないでしょうか。  もちろん、「本格的なものだっていけるよ〜」という方だって、初心に戻ってみるという手だってあります。  それに、これ1つとっても、いろいろ考えてしまうものですよ。  「お香ってこんないいものだったんだ」ってなかんじに。    一度だまされたと思って買ってみると、そのまんまだまされっぱなしにハマッてしまう・・・  それほどにお香というものは素晴らしいものです。    あなたも、迷っていないで、お好きな方を買ってみてください!  そうやってお香に触れていくと、世界がガラッと変わるのを、ぜひ体験してくださいね。     ↓     ↓ 日本香堂 かたりべ ラベンダー  オススメ度★★★☆☆ 日本香堂 かたりべ ひのき オススメ度★★★★☆     もくじにとぶ  トップページにもどる  3・お香の「かたち」について  お香は、フルーツの香りであれ花の香りであれ、お茶っ葉の香りであれ・・・  とりあえず「インセンス」とか言われるものは全体的に素晴らしいです。  だいたいは、とても簡単にたのしめるものばかりで、そのお手軽さもいいですよね。  (本格的にたくともっといいのですが、そんなことするにはちょっと大変ですしね)  そう。とても簡単。  でも、 誤ったたき方、というか適していないたき方をしてしまうとどうなるか?  答えは、わかりきったことです。  誤ったたき方(あえてこう書きましょう)では、せっかくの素晴らしい香りが台無し!  正しい、そのお香に適したたき方で、まったり楽しむのが1番です。  ほんのちょっと、ほんのちょっとの手間です。  ちょっと心くばりしておけば、それだけで、あのやさしい煙は、さらにやさしくあなたを包んでくれるでしょう。  では、本題のお香の「かたち」について、そしてその「かたち」に適した「焚き方」も、お話いたします。  本当にカンタンに、お話していきます。  難しく話してしまうと、なが〜くなる上に・・・  「香木は木そのものが香るのではなく、木からにじみでた樹脂によって・・・」  とか、  「沈香は●○科、○◎科の樹木に樹脂が沈着し・・・」  とか、  「線香はもともと『繊香』と書いたのだが、そのゆえんは・・・」    (いろいろな繊維がからみあっているからです)  とか・・・  とにかく、本当にさまざまな歴史がからみあっているのです。  そんなもん、専門家でもない私が語ったらわやくちゃになりますからね(笑)  でも、せっかく面白い話ですから、また改めて、一気にドゴ〜ンとお話ししてしまいます!  まず、お香では一番ポピュラーと思われる、「お線香」についてお話いたしましょう。  お線香の伝来は、実は結構遅いです。  はっきりとはしませんが、江戸時代中期に伝来したそうです。  そのお手軽さから人気がド〜ンと爆発した!というものです。  でも確かに、お線香を経験してから香木とか見ると・・・ねぇ?(笑)  それにしても江戸時代とは。  お香そのものの伝来が書物ではいつと書かれているかを考えると(595年です)、本当に遅く感じます。  各種香料と、粘りのあるクスノキ科タブノキという木の樹脂を粉末状にして煉り、細い棒状にしたものです。  ちなみに、お線香の別名は「長寿香」。  いい名前ですよね。お線香の香りを楽しむだけで、幸せに長生きできそうな感じがしませんか?    ・一般的なお線香  10〜30cm程度の長さものが主流で、宗派によるたき方の違いはありますが、おもに、  「仏・法・僧の原理」→仏法僧―ぶっぽうそう― 仏と(仏)、仏の教え(法)、その教えを奉ずる僧(僧)のこと。  (ブッポウソウという渡り鳥もいますね。)  これにしたがい、香炉の中で1本ずつ、3方にたてるものが多いです。  仏事だけでなく、お部屋で焚いて楽しむ「インセンス」としての人気も高まっています。      ・長いお線香  長さ70cmに達するものもあります。  長さもさることながら、燃える時間も、ものすごい!なんと、約8時間に及ぶものもあるそうです!!  「座禅香」ともいわれ、その名のとおり座禅で使われていることの多いものです。  座禅の時間を計るのに用いられ、まさに砂時計のお香版、香時計だったのですね。  (そして実際に香時計は存在します。詳しくはこちら↓  お香のコラムその3 14・奈良の東大寺にあるという香時計)  座禅をくむ時間はなが〜いですから、なが〜〜いお線香がどうしても必要だったのでしょう。  寺・法要などで、導師様用としても用いられているお線香です。  なが〜〜〜〜〜いので、お〜きな香炉でないと使えないため、香炉もビッグスケールです。  なんか・・・日本のプロ野球選手と、アメリカ人のメジャーリーガーの体格の違いをみるような・・・(笑)  (日本の選手は小柄ですから)  ちなみに、お線香の技術が日本に伝来したのは江戸時代と書きましたが、お線香自体の歴史はものすごく古いです。  竹を軸にして作る「竹芯香」がはじまりで、インドでは時計がわりにつかわれていました。  つまり、香時計(笑)  香料の原料がやたら多いインドですから、儀式や楽しむ以外にも、こういう使い方をはじめたのでしょうね。  ・短いお線香  10cm未満のものもあります。  一般的なお線香と長いお線香が「宗教型」とするなら、これは「たのしむ型」です。  いわゆる、におい線香ですね。  花・フルーツ・お茶の葉の香りなど、様々なバラエティに富んでいる、というのが特徴です。  いちごの香りのお線香だって、コーヒーや緑茶の香りのお線香だって、今や存在しているのです!  お香たてを使って、さしてお使いください。    これらの「棒タイプ」を、ちょっとかっこよく言ってみると、  スティックタイプ  といいます。  スティックタイプのお香の特徴は、  ・長い時間をかけて、ゆっくりと燃え、ふわりと広がる香り  ・折ることで、香りの調節が可能  ・ほのかな香りが均一に部屋に広がる    だいたいはこういった感じです。  一番ポピュラーなタイプですね。  そして、応用がききやすく、お手軽です。  普通に香立てに立てて、マッチとかライターとかで先端に火をつければ、もうそれで焚けるのですから。  火の後始末はご用心ください!  そして火の後始末、火事防止でも、香立ては活躍します。  香立てでお香を立てて、ちょうどそこまで燃えてしまうと、ちゃんと火が消えるのです。  あと、その香立ての穴に燃えている部分をそっとさすと、空気が断たれて、消えてしまいます。  消したいところで消せるんです!  で、今あなたは、こう思っているでしょう。  「どうせなら、香立てだってかわいいものがほしいわね」  「いつかお店に行って探してみようか」  そんなあなたのために。  なぎも使っている、かわいいお香立て、紹介いたします。    陶器香皿&ヒヨコ香立(アイボリー) 525円  オススメ度★★★☆☆  陶器香皿&ウサギ香立(イエロー) 525円  オススメ度★★★☆☆  残念なことに、なぎが使っている、これらと同じ種類のみみずくのお香立てはありませんでした。  ただ、ひよこだってうさぎだって、とってもかわいい!  お値段も525円と、香立てに、さらにお皿までついているんですから、とてもお得です!  みみずくとうさぎで、10分ぐらい悩んだあの頃がちょっと懐かしい(笑)  ちなみに、1000円以上もする香立ても存在します。  お地蔵様とか(笑)  こういう「カワイイ系」ではなく、「キレイ系」がほしい方もおられるでしょう。  ちょっと高価にはなりますが、お部屋のインテリアとあわせてお考えになってはいかがですか?  お香の香りに、キラリと光るあなたのセンス。素敵です。  ちなみになぎは、とてもではないですが「キレイ系」が合う部屋ではないので、みみずくで満足しています(笑)    こうやってお線香は、お香立てとセットでお鼻も目も楽しめるお線香、というふうになりえるんです。  ところで、このお線香。  作り方が作り方なので、すごくおもしろいかたちのお線香も作られました。  まず、針金を思い思いの形にぐにゃぐにゃにし、その後練ったお線香(のモト)を針金にぬっていきます。  それから固めれば、「思い思いの形」のお線香が完成したとか。  お花の形のお線香だとか、巻物型とか、あったかもしれませんね。  ところで、まれに見られることですが、  線香を火種として別のお香(香木が多い)を焚く、というものがありますが、絶対にやめてください!!  せっかくの、お線香のいい香りどころか、香木の香りまでそこなわれてしまいます・・・  どうか、お気をつけてくださいね。  今回はここまでにして、次回は、また別のタイプのかたちを紹介いたします。   陶器香皿&ヒヨコ香立(アイボリー) 525円  オススメ度★★★☆☆  陶器香皿&ウサギ香立(イエロー) 525円  オススメ度★★★☆☆  もくじにとぶ  トップページにもどる    4・お香の「かたち」について〜その2〜     今回は、前回紹介いたしました「スティックタイプ」以外のタイプのものを紹介していきます。  ・コーンタイプ    はい、スティックの次にポピュラーですね(笑)  道路整理などで赤いコーンがたっている・・・  あの円錐が、ミニチュアになってお香になって、手元にやってきます。  もとはこれは、「スティックタイプ」を、西洋などに輸出するために開発された、すなわち・・・  棒のかたちをしていないだけの、お線香の仲間  です。明治30年ごろに開発されたようです。  この道路のすみに置いてあったらサマになりそうなお香の特徴は、  ・お店においてあるなら、たいてい同じ香りのスティックタイプもそばにおいてある  げっふんぐえっふん。  いや、そんなお店の中での陳列法ではなくて・・・  ・燃焼時間が短い分、強い香りがパッとでる、はっきりした香りが好きな方に  ・狭い部屋より広い部屋むけ  ・灰が散らないので片付けが楽    円錐の先っぽに火をつけて、あとは不燃性のお皿の上にポンと置いておけばいいという、  片付けも焚くのも簡単でお手軽なところが人気です。  とにかく、ラクチン。  やるな、道路の隅っこの(笑)  スティックタイプと同じ香りのものがお店に置いてあっても、コーンとスティックでは、  「ハッキリしているか、やさしい香りか」などの違いも含め、同じ香りであっても何か違う、というものです。  どっちもいっしょくたにしてもいいですが、どっちがあなたの好みであるか、じっくり考えて買うのもいいでしょう。  ・コイルタイプ(渦巻き型)  蚊取り線香のように、うずうず、うずまきのお線香です。   さらっと特徴を書いていきますと、  ・広い空間、空気の流れの多いところに適す  ・長時間燃える    こんな感じです。  もともと、香りを長く保つために開発されたお線香の仲間で、蚊取り線香のように、ぐ〜るぐ〜る燃えていきます。  その香りの素晴らしきこと!    ながく燃えていますので、お客さまが来られる時などにもピッタリです。  おもてなしにも適している、素晴らしいお香です。  ところで、問題点が1つあります。  香立てに立てて使いますが、それだと、燃え残ってしまうのです。  それを解決する画期的な方法として、    ・香炉に灰をしきつめてその上でたく  え?別に誰でも思いつくだろうって?  ・・・まぁまぁ(笑)もう1つありますから・・・  ・もう使わない大きめのコップを用意。コイルの中心に、コップの口の直径より長い不燃性の棒をとおす。   火をつけて棒をコップの上におく。灰がコップにおちて、散らからない  どうですか?  ちょっとだけ燃え残ることもありますが、お金もかからない、画期的な方法でしょう?    ちなみに香立てを購入するといい、と前に書きましたが、お香立てがもともとセットでついているものもあります。  それに、あなたのお部屋のインテリアにあったものを、自分で作ってもいいかと思います。  いつか見たものでは、貝がらのお香立てを作って置いておられる方もいらっしゃいました。  この蚊取り線香型(笑)のお香、結構ポピュラーです。そこらへんを見渡せば、売っているものですよ。  ただ・・・蚊取り線香型なのに、アロマ蚊取り線香なんていうものは、そうそう見かけません。     でも、実際にあります、アロマ蚊取り線香。ちょっと小さいですが、いい香りで防虫効果もあるすぐれもの! オススメ度★★★☆☆  ちょっと値段は高いです。他の蚊取り線香よりは。  でもそれは、あの香りですべて帳消しです!防虫効果もあっていい香りもする、素晴らしいアロマです。  ところで、このコイルタイプから派生して、  釣鐘タイプ  というのもあります。  これは、主に関西で使われるもので、仏前用のものです。  なぎが見たのは、小学校4年生の時。  おじーちゃんのお葬式の時でした。珍しかったので、じ〜っと燃えるさまを見ていました。  ぐるぐるの中央にヒモが通してあり、そのヒモを、専用の香立てにつるすと、釣鐘のようなかたちになります。  「霊前で香のけむりを絶やさない」  という仏事の習慣があるそうですが、それにもかなっている、燃焼時間なんと8時間!!  そして海外のものでは、高さ約2メートル、燃焼時間は数日!というものも・・・。  もはや、「燃焼時間」ではなく、「燃焼日数」です。  ・・・火事にはお気をつけて、と、海を越えてひっそりお祈りしたいです(笑)  他にも香木、練香、匂い袋、食べられるお香などさまざまですが、最後は、その存在にびっくりなお香について紹介いたします!  これは、「お香」というよりは「インセンス」「アロマ」といったほうが良さそうです(笑)    ・ペーパータイプ  フランスでは1885年から発売されていたそうです。  その名の通り、紙がふわりと香るというものです。  ただ私は、お香といえば、  「スティック」「コーン」「コイル」「匂い袋」  しか興味がなかったので、存在にすら気づいていませんでした。  なので本当に詳しいことは知りません。  ただ・・・ざっと調べてみますと、  このペーパータイプのお香は、 2週間程度はもつようです。  こちらには空気を洗浄するなど書いてあります。   確かに、もともと「お香」の存在自体が、  ・その場をきよめる  ・邪気をはらう  などというものでしたから、このペーパータイプも、しっかりとお香の仲間なのです。      ・・・あれ?  2回にわけて語るつもりが・・・足りない・・・  そんなわけで、次回ももっかい同じテーマで語ります(爆)    もくじにとぶ  トップページにもどる  5・お香の「かたち」について〜その3〜  お焼香  イメージしてください。  いきなり「お焼香」といわれて、あなたの頭の中にふくらむイメージはどんなものとなりましたか?  おそらく、お葬式などで導師様がお経を唱えている横で、炭火の上に細かい粉をつまんで、そっとふりかけているあなたの姿ではないですか?  それは、きっと間違ってはいません。  むしろ、私としては「正解!」と言いたいところ(笑)  少なくとも私は手間がかかることはそんなに好きではないので、お香を焚くといえば大抵お線香。  焼香をちょっとしてみたくなることは今まで1度もありませんでした。  だからといって「ちょっとあの香りがなつかしいからお焼香焚きたい」と思うことが変だとは思いません!  むしろ自然な成り行きかと思います、私も手間がかからなければやります(笑)    では、今回は最初にこの「焼香」から話を進めたいとおもいます。  焼香は、香木や香料を細かく刻んで混ぜ合わせたものです。霊前で焚きます。  儀式の時にも、これが使われたそうです。  ところで、数あるお香の中でも、特にこの「お焼香」は、抹香くさ〜いイメージがあるでしょう。  「お香はババくさくなんかないわい!」を信条とするなぎでさえ・・・  実はお焼香はババくさいかな、とか思ってますし(爆)  何ででしょうね?    その理由、さらっとお話しましょう。  明治時代、政府は仏教排斥の暴挙に出て(だってなぎからしたら暴挙としか思えませんから)、宮中からお香を追い出してしまいました。  当時、お香を最も使っていたのは寺院です。宮中での儀式やらなんやらでお香を使ってもらって生活していたのに、これでは生活が成り立たない!  そこで、寺院の人々は考えました。  「・・・しょうがない。庶民のお葬式とかをやって、そこで焼香するか〜。」  そして寺院は、庶民の葬儀を積極的にひきうけ、そこでお焼香をするようになりました。  ここです。  お焼香=お葬式 という式が成り立ったのは。  それが簡略化されて、お線香が焚かれるようになっていきましたので、すなわち、  お香=抹香くさい  のイメージを作り出したのもここ、といえるかもしれません。  そしてヒトの心の中で無意識に、そういうものが受け継がれてしまったのでしょう。  だからといって、これが悪かったとは思いません。  お香というものは、霊をあの世に送り出すには、最高の道具だと私は思うのですが、どうでしょうか?  根拠はありません。フィーリングでなんとなくそんな風に思うだけですが(笑)    (ちなみに、やたら連発している「抹香くさい」は、言動や雰囲気がいかにも仏教的であること。  そして「抹香」とは、とても細かい粉末の香のことです。)  お香=抹香くさい、辛気くさい  こういった、心の中の方程式は、こういう時代背景という事情があってのものだと思います。  何せ平安や奈良の昔は、服に香りをたきこめるなど、尋常でないほど香りは日常の一部でした。  それだけではありません。  あの徳川家康も、伽羅(沈香の中でも最高級)を集めるのに、えらくご執心だったとか。  そして八代将軍吉宗は、動物性のお香である霊猫香が大好きで、霊猫香れいびょうこうがとれる 麝香猫じゃこうねこ をいっぱい飼っていたとか。  それにしても、この麝香猫の「麝」の漢字・・・  鹿+射だと思えば簡単ですが、なんとややこしいのでしょう・・・(汗)   ・香木  沈香や白檀などのことです。  これら、香りのする木を削ったり割ったりして、炭火などであっためて使います。  さっきからもちょくちょく言っていますよね。  あとは、練ったりして、お線香にしたりもします。  まさしくお香の原点というべきもので、奈良時代ではもっぱら、この香木が主流でした。  香木と一口に言いますが、木そのものが素晴らしい香りのものもあれば、木だけでは何の香りもないものもあります。  香木そのものより、その木から出てくる樹脂がいい香りだったりとかね(笑)  ・練香  ・・・なぎは今から楽しみです。  この練香は、お茶席で焚かれるものなのですが、なぎはまだ、茶道部でこの香りを経験していません。  と〜っても楽しみなんです(笑)  香木・香料を粉末状にして、ハチミツや梅肉で練った丸薬状のお香です。炭火で温めて使います。  なんかこう・・・和の穏やかさを感じそうな気がしませんか?  ほんとに楽しみです!    日本の練香(というかお香?)の歴史は、鑑真和上来日からはじまります。  来日の際、鑑真和上はたくさんのお香の原料とともに、練香の技術を日本に伝えました。  粉末にした香をハチミツなどで練りあわせるのですが、なぜ水で練り合わせないのか?    水は、蒸発してしまうからです。  常に湿り気を保ち、その湿り気で「練香そのものの独特の香り」をださせないと。そのためには、水で練ってはいけないのです。  そして、作ったら長いこと寝かせるのですが、3年は最低寝かせるとか。  そうしたら、香りもいい感じになじむそうです。  なんか、ワインみたい(笑)  そして、今でもこの細かい作業は機械ではできないため、全て手作業で行っているそうです。  ・・・と、いうことは・・・  なぎが茶道部のお茶会に参加するときに香るかおりは、全て手作業の、職人のおっちゃんたちの努力の結晶なんですね・・・  う〜ん、ますます楽しみ!  いっそあなたも、茶道始めませんか(笑)    ところで、先ほど「ハチミツで練る」と言いました。  なぎの友達は、『ハチミツよりもノリが主流ってきいたけどなぁ』と言っていました。  1人が思うことはたくさんの方が思う、っていうこともありますので、とりあえずことわっておきますが、  なぎが読んだ本、サイトのページ含めて、たいていハチミツって書いてありました。  あの京都の香老舗、「松○堂」出版の本に思い切りハチミツって書いてましたので・・・信憑性はかなりあるかと。  「○榮堂」はすごいですよね・・・他にも素晴らしいところはたくさんありますが、その中でも代表格といった印象をもっています。  ・印香  粉末にした香料をさまざまな形に押し固めたお香です。これも炭火で温めて使います。  ひょっとしたら、キャラクターの形のお香も作れるかもしれませんね!   なんとなく思いつくもので、たとえばおにぎりの形でもいいし、今私の手元にあるボールペン型も作れたりするのでしょうか。  あなたは何の形を作りたいですか?  ・塗香  ずこう、と読んで、一発で変換されません私のパソコン(泣)  体に塗って体臭を消し、身を清めるためにつかわれます。  今でも「清め香」として、仏教儀式の前に使われるとか。  香水、練り香水、ありますよね。  そして、口臭を消すタブレット、ありますよね。  この塗香は、現在にもしっかりと根付いていますよ!  練り香水といえば、いつかなぎがちりめんの雑貨屋さんにいった時のことです。  なぎは香水なんて全然つけないのですが、お香はこの通り、大好きでしょう?  なので、お香を探したんです。  お香はあったんですが、残念ながら「いい!」と思うお香はなかったんです。  そんなとき、ふと目に留まったのが、ゆずの練り香水。    ゆずのさわやかな香りが、とても気持ちをすっきりさせてくれました!  なぎは学校が遠いので、朝早く出ないといけません。  (早くて5時半、遅くて6時半には電車にのらないと遅刻、ひぇぇ)    なので身だしなみ整えるのをすっかり忘れることが多いですが、ふと思い出した時、これを持っていきます。。  ゆずのさわやかな香りが、気持ちをすっきりさせてくれるんです・・・  クドすぎずキツすぎず、かといって全然香りがわからない、なんてことはない。  ゆずの香りは、さわやかでいいですよ・・・うっとりです。    割といい感じだそうですよ!  ところで、ご存知ですか?  なんと、香水などの「体からいいにおい」系のお香として、食べるお香もかつては存在していました。  名付けて身体香しんたいこう。  コラム1つ丸ごと使って書いて何の損もないほどおもしろかったので、ここでは書きません。  本当におもしろかったです。古代と現代がシンクロして思えましたもん。  いつかきっと!必ず語りますね!  ・匂い香  各種香料を細かく刻んで、常温でも(つまりあっためずに)香るように工夫されたものです。  匂い袋です。「誰が袖」(たがそで)という、オシャレな名前のものもありました。  タンスに入れて衣服に香りを移すもよし、車のミラーにつるすもよし。  本棚のそばに立てかけて防虫効果を期待してもOK。  あなたが封筒・便せんを入れている箱に入れてほのかな香りを手紙として送っても。  携帯のストラップにしてもよし(なぎはこれをしています)・・・    あと、玄関先につるしておけば、香りも楽しめるうえに、オシャレな袋のデザインも楽しめて一石二鳥。  一番お手軽なお香です。  袋は自作、香りは好みのものを買ってくる、という手もあります!      香水キッツイおね〜ちゃんやおばちゃんは閉口ものですが、この匂い袋はあくまで「ほのかな香り」。  購入直後はなかなかキツイかもしれませんが、すぐにまわりの空気になじむような、ほのかな香りを演出します。  いいですよね・・・「ほのか」な香りって。  BGMの、Musicの「M」が、香の「K」に代わってBGK、まさしくそんな空間を作り出してくれるんです。    ちなみにうちの友達、上に書いた「封筒・便せんの箱に一緒にいれて・・・」を、練り香水で実行しています。  あじさいの香りの練り香水を、ちょっとだけサッと塗るようです。    「あじさいやったら、ニオイの好き嫌いもそんなに激しくなさそうやったから。」  彼女はそう言ってニコニコ笑っていました。  香りのささやかなプレゼントも、いいかもしれませんね。  そういうほのかな香りというもの、それも含めて香りはとても大切です。  いつもその香りをそばに・・・と思う傍ら、  「自らの体から香りがするのもいいな」  と思った古代の人々は、こんなものを作りました。    そう、塗香のところで言いました、身体香です。  香料を体内にとりこんで、体の内から香りを漂わせるものです。  代表的なものが、口香です。  「え?これ何て読むの?コウコウ?」  と思えば、普通に「くちこう」と読みます。拍子ぬけしますけど(笑)  ドラッグストアで、こんな商品ありますよね?  口臭を、胃の中から消す、という商品。  あれと発想は同じです。  口の中にその口香を入れ、口臭を消すために使う練香です。  練香というか、香薬ですね。  丁子というお香がありますが、そのツボミも口臭消しに使われました。  その形が鶏の舌みたいなので、「鶏舌香」(けいぜつこう)と呼ばれたそうです。  これを服用することにより、口臭も消えるのですが、服用を続けていると、こんなことになったそうです。  3日間、12個服用を続ける→口中がいい香りになる  5日目→体中から芳香が漂う(!)  10日目→着る服にも香りがうつる  20日目→すれ違う人も気付くほどの香りがするようになる  25日目→手や顔を洗う水にも香気がうつる  1月後→抱いた赤ちゃんにも香りがうつる    うそみたいですが、でも効果は本当に高かったそうで、満身秘薬として重宝されていたとか。  材料は、  ・丁子(強く刺激的な香りです)    ・麝香(麝香シカのオスの分泌物。それそのものは悪臭ですが、1000分の1以上薄めると、官能的な香りがするそうです)  ・霊凌香れいりょうこう(シソ科カワミドリの草を乾燥させたものです。中国やアラビアで採取されます。胃薬にもなるとか)  ・甘松香かんしょうこう(オミナエシ科の植物の根、茎を乾燥させたものです。ヒマラヤ高地、中国、インドの他、日本でもこれの仲間が生育。)  ・桂皮(かんだら、甘く、苦みのない上品な香りがします)    ざっとこれらが代表的なものです。  これらを粉末にして練り、丸めた香薬、それが口香だそうです。  ニオイに悩み、香りに憧れるのは現代も古代も変わらないのですね。  もくじにとぶ  トップページにもどる
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